2017年1月5日木曜日

誕生日

理事長の中村嘉孝です。

「『100万分の1』の双子の赤ちゃん生まれる」、ネットでニュースを見ていると、こんな見出しが目に飛び込んできました。

「100万分の1の双子」って何ごとかと驚いて記事を読んだら、出生時間が1月1日の午前0時を跨いだ、という話でした。
まあ、計算したらそうなるんでしょうね。でも、本当は暦年を跨ぐより、学年を跨ぐ方が大変。日本だと、4月2日を跨いだら、一卵性双生児が別々の学年ってことになってしまいます。
双子でなくても、早生まれのことは皆さん不安に思われて、産婦人科をしていると、「出産を遅らせてもらえませんか?」という話はよくあります。もちろん、妊婦さんからのそういう話は笑って聞き流すだけですが、体外受精だと、凍結しておいた胚を移植する時期をいつにするかを真剣に相談することになります。
そういうと、そんな人工的なこと、と思われるかも知れませんが、かつては丙午の年の出生数が少なかったのです。私は丙午の翌年の生まれだったので、おかげで浪人の競合が少なく、大学受験では助かりました。
まあ、コンプライアンスが絶対の現在では考えられませんが、昔の産婦人科医からは、「頼まれて出生証明の日付を変えた」なんてことを聞きます。
たかが日付のことですけれど、それぞれにとっては大切な記念日。一所懸命になるのも当然でしょう。
この双子のご両親は「誕生日は別々にお祝いするつもり」とのことで、考えただけで楽しそうですね。










2016年12月23日金曜日

人工知能

理事長の中村嘉孝です。

オーク会では体外受精のプロセスを、すべて情報システムで管理しています。週一回のシステム開発会議で現場からフィードバックを受けながら、このシステムは社内のIT部門によって自社開発されています。

凍結胚についても、当然、システム上で個別に登録されており、分割プロセスの顕微鏡画像やグレードなど履歴が一目で判るようになっています。
さらに、それらの履歴情報を数値化しており、アルゴリズムに基づいてどの胚を優先的に移植すべきかシステムに自動的に表示されるようにしています。最近、人工知能の話題をよく目にしますが、大げさにいえば、この移植胚優先順位付けシステムも一種の人工知能。

もちろん定型化できない情報もありますから、メモとして残されていることも含めて総合的に人間が判断することにはなるのですが、その補助として非常に役立っています。
新しい技術を取り込みながらシステムを常にバージョンアップしていますので、人工知能の技術が発達すれば、より高度なサポートができるようになるのではないかと期待しているところです。

最近、『人工知能のための哲学塾』という本を読みました。著者の三宅陽一郎という方はゲームの人工知能を開発しているそうですが、工学と哲学の交錯する議論を紹介しています。

本当に機械が人間と同じように思考ができるようになるのか私にはわかりませんが、小説や映画では思考を獲得したコンピュータシステムが、いつの間にか人間に取って代わって世界を支配する、という筋書きがよくあります。
このような懸念は昔からのことで、1950年にSF作家のアシモフが著した「ロボットの三原則」が有名です。

「人に危害を加えてはならない」から始まる原則ですが、幸い現在のところまでそのような心配もなく、一方で技術の発展によって日常生活も随分と便利になっています。
しかし、店頭で質問に答えるロボットやiPhoneのSiriの受け答えを見ていると、確かに、空恐ろしく感じるときもあります。

先ほどの本によると、お掃除ロボットのルンバもサブサンプション・アーキテクチャー(Subsumption Architecture) とかいう人工知能の技術を使っているとのことで、驚きました。

念のため、今、自宅のルンバにアシモフの三原則を言い聞かせているところです。


























2016年12月5日月曜日

大人のファンタジー

理事長の中村嘉孝です。

先日、ニューヨークで生殖医学関係のセミナーがあり、参加してきました。着床前診断で染色体異常があっても、不思議なことに、そのまま胚移植したら結構な割合で元気な子どもが生まれます。受精卵が細胞分裂を繰り返して胎児になるわけですが、最初のころの細胞分裂ではエラーが起こりやすく、染色体異常の細胞が混じる。つまり着床前の胚は、正常と異常の細胞がモザイク状になっているわけです。そして、異常の細胞が淘汰されていって、やがてモザイクからすべて正常に変わっていきます。だから着床前診断に取ってきた細胞が異常でも、生まれてくる子どもには何もないのですね。

セミナーでは、モザイクがどのようにして起こり、どの部分から淘汰され、いつ頃までに正常に戻っていくのかを蛍光染色ではっきりと示した画期的な研究成果のプレゼンテーションがありました。もちろんモザイクが多いこと自体は数年前から知られていたのですが、少しでも正常でなければ胚移植すべきではない、という考えが支配的でした。メカニズムがわかり、モザイクだからよくない訳ではない、と言い切れるのに随分と時間がかかりました。









プレゼンテーションをしたのは女性の研究者でした。自分自身がモザイクの胚で妊娠した方で、最後のスライドは、元気な男の子の現在の姿でした。

街ではクリスマスの準備が始まっていましたが、ニューヨークを舞台にしたクリスマスの映画は数多くありますが、中でも『34丁目の奇跡』はよく知られた作品です。

「サンタはいない」と娘に教えているシングル・マザーの前に、「自分はサンタ」という老人が現れる。老人に徐々に心を開いていく娘。しかし、老人は精神病院に入れられる。老人を救い出そうと、彼女に思いを寄せている弁護士の助けを借りて「サンタは実在するか」を争う前代未聞の裁判が始まる・・・。

「本当はサンタがいる」というストーリーは、どうしても子ども向けの映画になりがちですが、恋愛もからめた上質な大人のファンタジーに仕上がっています。

帰りのJFK空港の保安検査場にも、サンタクロースがいました。フィンランドに帰るところなのでしょうか、驚く周囲の客に、少し早いクリスマスの祝福をしていました。その光景をみているセキュリティのスタッフたちも微笑んで

・・・というわけはなく、激怒していました。

「この忙しいのに、しょうもないことしやがって」
トランシーバーで3人ほど追加のセキュリティ・スタッフが呼ばれ、厳重に検査が行われていました。裸になってやっと検査を通ったサンタクロースは、上機嫌で後ろを振り向いて手を振りながら、ゲートに向かって去って行きました。










大人のファンタジーって、なかなか難しいですね。日本へ向かう飛行機が動き出した、ちょうどその時、窓の外に雪が舞い始めました。今年の初雪だったようです。




















2016年11月28日月曜日

インタビュー

医師の田口早桐です。

11月24日木曜日、銀座院で健康情報サイトFYTTEさんの取材を受けました。FYTTEといえば、1989年、フィットネスブームのさなかに創刊された、ダイエットや健康に関する記事のみで構成された雑誌で、私も時々買って読んでいました。それが今年の3月に休刊になり、現在はオンライン版のみとのこと。時代とはいえ、少し寂しいですね。

取材の内容は、妊活についてですが、詳細は楽しみにしておいていただくとして、当日の東京は、雪。11月の雪は54年振りとのことでしたが、取材を終えた帰り、あまりに寒く、手がかじかんで仕方ないので、思わず有楽町駅前の丸井でワゴンセールをしていた手袋を購入。ホッとしながら建物を出たところで、テレビクルーにマイクを向けられました。

「めざましテレビです。紅白の出場者のリストが今日発表になりましたが、このリストを見て、どう思われますか?」

うーん。さっきまでの不妊や妊活に関しての質問ならすらすら答えていた私ですが、これにコメントするのは、とっても難しい。とっさに出たのが、「大竹しのぶさんが、出場ですか・・・、何を歌うんだろう。」

我ながらイケてないコメントだなあ、と落ち込み、多分ボツだろう、と思いながら、それでも翌日しっかり録画して、チェックしてしまいました。


はい、一応採用されていました。良かった。
































2016年11月17日木曜日

田口ドクターが『マイナビニュース』の取材を受けました

事務部よりお知らせです。

田口早桐先生が、『マイナビニュース』の取材を受けました。

“妊活・不妊治療の前に知りたいこと、不妊治療経験者の産婦人科医が答えます”
http://news.mynavi.jp/articles/2016/11/16/ninkatsu/

ぜひご覧くださいませ。














医療法人オーク会のホームページ

2016年10月25日火曜日

NHKクローズアップ現代+放送されます。“老化”を止めたい女性たち~広がる卵子凍結の衝撃~

事務部よりお知らせです。

NHK『クローズアップ現代+』で「卵子凍結」について船曳美也子先生が取材を受け、
オーク住吉産婦人科が紹介されます。
10月26日(水)22:00~の放送ですので、皆様ぜひご覧ください。

http://www.nhk.or.jp/gendai/schedule/#p3882












2016年10月18日火曜日

「あいちARTを語る会」で講演をさせていただきました

医師の田口早桐です。

先日、名古屋で行われた「あいちARTを語る会」で講演をさせていただきました。今回の会は生殖医療に関わる女医さんたちばかりの会で、私の講演のタイトルは「卵子凍結の適応と技術的課題」です。私の講演の前には医療法人成田育成会 セントソフィアクリニックの伊藤知華子先生による、ホルモン補充周期による融解胚移植の際の黄体ホルモン膣剤単独使用と経口と併用の比較、に関する講演がありました。


少人数の会でしたが、皆さんベテランの女医さんばかりでいろいろ情報の交換もでき、有意義な時間を過ごすことができました。残念だったのは、私がその日中に大阪に帰らなければならず、講演後の懇親会でゆっくり出来なかったこと。着席式だったのですが、時間のない私に合わせて凄いスピードで料理が出てくるので思わず「すみません・・・。」と謝ると、「何言ってるの、私たち、産婦人科医よ!食べるスピードはふだんからめちゃくちゃ速いから大丈夫!」とのお答え。確かに皆さん、かなり早食いの私でも感心するスピードでした。



今回お会いした名古屋の先生方はとても温かく、ユーモアたっぷり。懇親会のときにさりげなく話されていた普段の症例についてのお話も、とても参考になりました。また機会あれば是非参加させていただきたいなあ、と思いました。