2016年4月26日火曜日

花の命

理事長の中村嘉孝です。

先日、ESHRE(欧州ヒト生殖医学会)の役員が来日され、当院のリプロダクション・センターを見学していかれました。

大阪に来られるのは初めてとのことで、市内を色々とご案内しました。ちょうど桜の時期で、ぜひ大川から毛馬公園の桜を背景に大阪城を見てもらおうと、ボート・クルーズを予約していました。しかし、桜の時期は短く、すぐにタイミングを逃してしまいます。当日まで花が持ってくれるかどうか、ずっと心配していました。

前夜に強い雨が降って諦めていたのですが、幸いなんとか持ちこたえてくれていて、晴れ間がのぞく川面から、十分に花見を楽しんでもらうことができました。

ところで「花の命は短くて」という言葉があります。戦後すぐに47才で亡くなった作家・林芙美子の言葉です。説明するまでもなく、女ざかりの時期は短く、はかないという意味で、この言葉の後には「苦しきことのみ多かりき」と続きますが、当時の女性の典型的な人生観だったのでしょうね。

しかし、バブルの時代には「花の命は結構長い」という生命保険のCMが流行り、いまや美魔女の時代。女ざかりは、ますます長くなる一方です。

ESHREの役員の先生とは卵子凍結の件で意見の交換をしたのですが、女性のライフスタイルの変化を生殖医療がサポートすべきという同じお考えをお持ちで、私どもも改めて意を強くしました。

ちなみに先ほどのCMですが、「花の命は結構長い」の前はこんなフレーズです。

輝く瞳は女のあかし 笑顔と知恵で乗り切るワ

生殖医療と社会の話となると、なんとなく難しい批判が多くて、医療を提供している私たちも気が滅入るときも多いのですが、女性の人生にとってとても大切な話。ぜひ、笑顔と知恵で乗り切りたいものですね。